グリーンインフラ
麻機遊水地(自然再生事業)IN 静岡
先月の話になりますが、東京へ行って参りました。『第3回日本エコハウス大賞シンポジウム』に参加予定だったのですが、大雪の為、新幹線がゆっくりとしたスピードで走行していたため1時間20分遅れるという事態が起きました…。
自然の事なのでしょうがない話ですが、せめて新幹線を乗る前に1時間20分遅れると言ってほしかった。
乗ってから遅延という事だったので、上記のシンポジウムにも間に合わず、『せっかくだからとっっ』気持ちを切り替えて以前から訪れたかった静岡にある麻機遊水地へ向かいました。
麻機遊水地を簡単に説明しますと・・・
昭和49年7月7日から8日にかけて一晩で508㎜という豪雨が静岡を襲いました。静岡市にある巴川という川は、あちこちであふれ家も道路も木も水に浸かってしまい、町中が水浸しになりました。
この洪水被害(七夕豪雨)を契機に始められた治水対策です。
この事業は、川の改修、放水路の建設、多目的遊水地の整備、流域内の学校や公園など公共施設への雨水貯留施設の整備が主な事業内容ですが、
その他に水田への盛土規制や事業所は雨水を一時的に敷地内に貯留し直接川に流さないような構造の建物にするなど、行政だけでなく地域と協力して水害に強い街づくりに取り組んでいます。
今まで取り組んできたことで、総合治水対策事業が進み、流域での浸水被害も減少したとの事。
そんな大規模な麻機遊水地を歩きながらバードウォッチングをしている人や、地域の方からお話しを聞き、また、その足で庁舎へ訪れ具体的な内容を聞いてきました。
この内容はとても長いので何回かに分けてブログで報告させていただきます。
とてもすばらしい取組なので知っていただきたいと思います。
写真は、麻機遊水地第4工区という場所です。(第1から第4まであります。)
次期が冬という事もありますが、湿地の風景は閑散としていて、決して気持ちの良いところではありませんでした。
しかし、そんな印象はバードウォッチングをしている方とお話しをして一転しました。
バードウォッチングをしている方からすると、この遊水地は鳥の宝庫との事。ちょうど話をしている時にも、モズやカワセミなどテレビでしか見た事のない鳥を近くで見る事ができました。それはとても感動的で、色も綺麗な美しい鳥でした。
よ~く見て下さい?鳥がいるのが分かりますか?
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写真では分かりにくいので…。(カワセミ)がいました |
また、この遊水地の湿地帯は人間の目ではヨシが繁茂している閑散としたイメージが強いのですが、鳥たちにとっては、この湿地帯で子育てをしたり、隠れたり、滞在するにはとても良いとの事。
一人の女性が、『人の手をあまり入れないことが鳥には必要なのよ』と仰っておられました。
また、この麻機遊水地の取り組みが行政だけで行われているのではなく、地域の人々がとても理解している姿を散見できたのは貴重な体験でした。
当たり前ですが、鳥が飛来するという事は鳥のエサがあるという事ですが、次回はこの湿地帯に関わる生態系についてのお話をしたいと思います。
次回をお楽しみ。